KENTA、小橋愛で丸藤に挑戦/ノア
ノアのKENTA(25)が「至宝ベルト」を復活を目指す師匠への手みやげにする。腎臓がんからの復帰を目指してリハビリ中の師に、愛弟子の自分がベルトを継承することが最高の良薬になると確信。小橋の魂を背負って大一番に臨む。
「ベルトを取って、小橋さんに見せる」。その思いが発奮材料になっている。小橋が入院した6月以降は本人の心情を考慮してあえて接触を避けてきた。しかし、GHCヘビー級王座はもともと最多の13度防衛記録を誇る小橋の代名詞。王座挑戦が決まってからは、必死のリハビリを続ける恩師に、ベルトを見せて力づける、と心に決めた。00年のデビューから4年間、小橋の付け人を務めた。そこでベルトにかける情熱を学んだ。02年のハワイ合宿で小橋は買い物もせずに、朝から晩までジムにこもった。練習後にベルトまで磨き上げる姿に驚いた。「今は自分がそれをやらなければならない立場にいる」とKENTAは話す。
小学生のとき、プロレスゲームで自分の本名・小林健太と1字違いの小橋を知り、プロレスに興味を持った。本名でデビューしたが故障に苦しんだ。そのとき小橋から「KENTA」のリングネームを提案された。そこから道が開けた。「名前が似ていていろいろ言われるだろうが、お前は自分を確立すればいい」。師匠の言葉を受けて、打撃に取り組み、蹴り技主体の戦法で自分の色を確立した。
王者丸藤はかつてGHCジュニアタッグ王座を保持した同士。今年1月22日の一騎打ちでは、当時、GHCジュニアヘビー級王者だったKENTAが、7戦目にして初めて丸藤を破り防衛に成功した。以来9カ月ぶりのシングル対決。「いつの間にか立場が逆転していた。勝ってもう1度逆転する」。KENTAは自分の勝利こそ、小橋の最高の良薬になると信じている。
28日のニッカンより。後だしですが、とてもいい文章なので載せました。
口にあまり出さない分、KENTA選手の小橋さんへの愛はハンパなものじゃないと思うし。